自家製本・詩集

   書 斎   案 内

 


 作物を栽培するように趣味の詩を書いて、それを収穫するように集めていくつかの詩集を編みました。もうかれこれ四十数年に四冊の詩集が出来ました。「迷子と恋人たち」「あのねのワルツ」「うどん送別会」「鬼灯」がその四冊です。
 今、ぼくはもう傘寿の年齢になりました。振り返り詩の畑を歩き回り地に落ちている詩の穂の幾つかを拾いました。つまりその四冊に入れなかった落穂のような作品です。それに傘寿を越えて作ったものも混ぜて並べて編んだ詩集がこの「落穂の譜」です。
先日、昔の教え子のおばさんたちに出会いました。嬉しくて心の水面にさざなみが広がりました。ぼくはそんなさざなみをさざなみのまま文章にします。さりげなく気取ることなく書きっぱなしにした思いの作品が落穂です。その落穂を拾った小さな籠がこの詩集です。

 

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 第一章・さざなみ          

 この章の作品は日々のさり気ないことが心に作るさざなみを詩にしたものです。思わず出会ったできごとがポトリと落ちて心の水面に作ったさざなみもありますし、ふと思ったり考えたりしたことなどが作ったさざなみもあります。

林の中のピアノ・抄              春を待つ                
ズラミスとサラミ               埴輪たちの声              
思い出・窓ガラス               ギターと花歌              
初老のおばさん                机 上                 
惜 別                    ヘボ哲学                
風に口ずさむ                 夕暮れのお買い物            
おつり                    洗 う                 
晩 秋                    こたつ                 
笑顔の花水盆                 風 船                 
遠い約束                   三つの花の思い             
水 影                    えくぼの香り              
涙の小瓶                   カワシンジュガイ            
時間よ                    束の間の思い出            
りんごの物語                 赤い傘                
アミーゴは背中で               幼い漁師               

 

 第二章 ・ ささやき

 この章では、「こんなことがあったんだよ。」と、ぼくの昔の内緒のお話をささやくように語っておきたいと思いました。物語風にアレンジしておりますが、お話の中身は本当にあったことの記憶なんですよ。「事実は小説よりも奇なり」の趣きもあるかと思います。

乾燥芋パーティ               明日を話そう             
思い出ワイン                線香花火               
祈 り                   交響曲「李花さん」          
マッチの光  
              

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