白秋編では
初めての転任でぼくは広大な印旛沼に近い丘の上にある中学校へ赴任しました。その学校は教師として楽しく充実した生活をさせていただいた、心の故郷のような学校でした。
朱夏編に描いた北総台地の地域にある学校の印象は、古い田舎の文化の中で、ゆったりとした温かい空気が流れていたような印象ですが、人々の心の襞は深くかなり古い文化と人間関係を持っているというような印象を持ちました。それはぼくの肌には合いませんでした。
それに比べてこの本で描いている印旛沼の周辺の地域の学校は都会に近い所為か、洗練された現代的な文化が広がっている印象を持ちました。その中ではヒエラルキーを意識しない対等の人間関係の「お互いに仲間だよ」というような感じがぼくにはとても合っていました 。
自分でも思いますが印旛沼の周辺地域で過ごしたぼくは生き生きしていたと思います。 |