思い出の玉手箱                                               案  内   
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          教壇に立つ同窓の秋の宴

 高等学校の生徒だった頃のある秋の初め頃の同窓会での写真です。多くの人にはよくある知らない人たちの記念写真に過ぎないものです。けれども写っているぼくには忘れられない友の写真なのです。近年ならば個人の写真ですから肖像権など問題になる掲載ですが、向かって左の友と真ん中の友はもう十年以上も前にあちらの世界(鬼籍)へ引っ越して行った友なのです。それで、たぶん今頃は閻魔大王と一杯やっている方たちです。ぼくは我が家の仏様に許可を懇願してこの写真を掲載させていただきました。
 向かって右端のワイシャツ姿のボサボサ頭がぼくです。

 なぜ忘れられない写真なのか? この三人は三年F組の同級生の今日の集まった者の中で、三人だけ学校の先生になった友なのです。(まだ他にも先生になった同級生はいるかもしれませんが・・・。)
「よおう〜、お前も先生なのか?」という具合でびっくりして並んだ三人なのです。まだ、四十歳を過ぎたばかりの頃でしょうか。
 左の友は 東京都立両国高等学校の教師でした。なぜか彼を思い浮かべると耳の奥に「赤とんぼ」の歌が聞こえます。真ん中は福島県の会津市の支援学校の先生をしていました。彼は高校三年生のとき、一度だけ級長さんをしていたような記憶があります? もしかしたら記憶違いかな? そしてぼくは千葉県四街道市の旭中学校の先生だったでしょうか。
 そういえば、あのころのこんなことを思い出します。 高校三年生の時に半日ずっと廊下に立たされていた記憶があります。これは確かです。本人がいうのですから。一時間目の社会科の授業中に隣の女の子とおしゃべりをしていて廊下に立たされました。立たせた先生は学級担任の先生でしたが立たせたことを忘れてしまって、お昼休みに気が付いたというのです。おかげさまで半日授業をサボれて、女の子と目一杯おしゃべりができたので、ぼくたちの方が感謝をしたいくらいでした。

 もうすぐ八十歳を迎える頃になってこんなことを思い出すのはほんとうに、涙が出るくらい懐かしいものですね。「Yくん、Iくん、そっちにもパソコンがあったらぜひこのホームページを見てね。」