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   インフォメーション
   朗読詩集「花の少女たち Ⅱ」

 

1、駅前喫茶店・再会

2、思い出行きの切符

3、二人だけの同窓会

4、交響詩・「季花さん」

 

 

 

 

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   今回の特集・「花の少女たち 2
 
 三日ほど前に、今年65才を迎える昔の教え子たちの飲み会に誘っていただいて行ってきました。もう八十才の半ばになるというぼくをまだ忘れずに呼んでくださる心に感謝の気持ちが消えません。毎年なのですが、その度に不思議な変化がありまして、今では「先生」という尊敬の思いよりは懐かしさの中での仲間に加えていただいている温かさをおぼえます。これもどう表現していいかわからないほどに嬉しい思いです。
 その次の日に彼らの思い出を古い箱の中の手紙に探しました。この箱は今回の生徒たちだけではなく、ぼくの教師としてお付き合いいただいた生徒たちの手紙が詰まった箱です。暇に任せて古い手紙を読みました。あらためて自分がどんな教師だったかを知ることになりました。あの中学生たちが高校生になり成人して、結婚するまでの道のりでの人生に向かう苦労や喜びが、青春の花が爛漫と咲くように綴られていました。 一介の中学校の教師にそんな手紙を書いていたこの子たちがもう年齢では七十才・六十才になっているのです。
 今更ながら、自分の教師像を恥ずかしく思い出していました。よく考えるとぼくは生徒たちに恋をしていたようです。
そんな自分を鏡に映して、二人で赤面していたのです傘寿を超えたよぼよぼ爺さんが・・・。